今永昇太の現在は?2026年カブス成績とMLB通算、DeNA時代の実績を徹底解剖
2026年10月、シカゴ・カブスの今永昇太は、メジャー3年目のシーズンを11勝10敗、防御率3.77、174奪三振で終えた。32試合すべてに先発し、174回1/3を投げた実績は、先発ローテーションを支える投手としての稼働力を示している。一方、メジャー1年目の2024年に記録した防御率2.91、15勝3敗と比較すると、課題も見えてくる。2026年の今永を評価するには、勝敗だけでなく、奪三振、制球、被本塁打、投球回数を合わせて見る必要がある。
福岡県北九州市出身の左腕は、横浜DeNAベイスターズで8年間プレーした後、2024年にMLBへ挑戦。NPB通算64勝、1021奪三振という実績を携え、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本代表の世界一にも貢献した。独自の野球理論から「投げる哲学者」と呼ばれる今永は、なぜメジャーで評価され、何を課題として残したのか。公式記録と現地報道をもとに、2026年の現在地から今後の展望まで整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年の成績:カブスで11勝10敗、防御率3.77、174奪三振。32試合に先発し、174回1/3を投げた。
- 日本時代の実績:DeNAで通算64勝50敗、防御率3.18、1021奪三振。2023年にはセ・リーグ最多奪三振のタイトルを獲得した。
- 実力と今後:奪三振能力と制球力、安定した稼働は強み。一方、被本塁打への対策や打順が一巡した後の対応が、さらなる評価向上の鍵になる。
【2026年最新】今永昇太の現在は?カブスで残した成績を検証
2026年シーズンの今永昇太は、32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77、174奪三振、WHIP1.10を記録した。MLBの選手別成績とBaseball Savantの集計で確認できる数字だ。174回1/3という投球回数も、シーズンを通じて先発の役割を担ったことを示している。
まず注目したいのは、奪三振数がメジャー1年目の2024年と同じ174に戻った点だ。2025年は左太ももの負傷などもあり、25試合、144回2/3、117奪三振にとどまった。2026年は32試合、174回1/3まで投球量を戻し、奪三振数も回復させている。前年からの改善を考えるうえで、見逃せない材料だ。
ただし、防御率は2024年の2.91から2025年の3.73、2026年の3.77へと推移した。勝利数も15勝、9勝、11勝と変化している。2026年は前年より2勝増やしたものの、初年度のような防御率2点台の成績には届かなかった。奪三振を増やすことと、失点を抑えることは同じではない。今永の2026年を正確に評価するには、この違いを理解しておきたい。
勝敗だけを見て「11勝10敗だから平凡」と判断するのも適切ではない。投手の勝敗は、本人の投球内容だけでなく、味方打線の援護や救援投手の働きにも左右される。防御率は自責点を基にした指標、WHIPは1イニング当たりに許した安打と四球の合計を示す指標だ。奪三振と制球を含めて見ることで、投球の特徴がより明確になる。

【日米成績比較】DeNA通算64勝・1021奪三振とMLB通算の実績
今永昇太のNPB通算成績は、2016年から2023年までの165試合で64勝50敗、防御率3.18、1021奪三振。投球回数は1002回2/3に達した。日本野球機構(NPB)の個人年度別成績に記録された数字であり、DeNAの先発陣を支えた左腕としての実績を裏付けている。
一方、MLBでは2024年から2026年までの3シーズンで通算86試合に先発し、35勝21敗、防御率3.45、465奪三振を記録。投球回数は492回1/3となった。日本時代とメジャー時代では登板数や投球回数が異なるため、通算の奪三振数だけで優劣を比べることはできない。年度別の成績と投球内容を並べると、変化が見えてくる。
| 時期・所属 | 登板数 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|---|
| DeNA通算(2016〜2023年) | 165 | 64勝50敗 | 3.18 | 1002回2/3 | 1021 |
| MLB・2024年 | 29 | 15勝3敗 | 2.91 | 173回1/3 | 174 |
| MLB・2025年 | 25 | 9勝8敗 | 3.73 | 144回2/3 | 117 |
| MLB・2026年 | 32 | 11勝10敗 | 3.77 | 174回1/3 | 174 |
| MLB通算(2024〜2026年) | 86 | 35勝21敗 | 3.45 | 492回1/3 | 465 |
出典:NPB公式個人年度別成績、MLB公式選手成績およびBaseball Savant。投球回数は野球の表記に合わせ、3分の1回単位で記載。
比較で特に重要なのは、2024年の成績がメジャー適応の成功を示す一方、その後の2年間には異なる課題が表れたことだ。2024年は防御率2.91、15勝3敗で、ナ・リーグのオールスターにも選出され、サイ・ヤング賞投票でも5位に入った。初年度から結果を出したことは、MLBでも通用する投球の土台を持っていた証拠だ。
2025年は負傷による離脱もあり、投球回数と奪三振数が減少。2026年には登板数と奪三振数を回復させたが、防御率は3点台後半だった。日本時代の防御率3.18とMLB通算3.45を単純に比較し、「メジャーで悪化した」と結論づけるのは早い。対戦打者の水準、球場、打球の傾向、リーグ環境が違うためだ。見るべきなのは、MLBの環境で先発としてどれだけアウトを取り、失点を抑え続けられるかである。
【投球スタイル分析】今永昇太の球種と奪三振率が示す強み
今永の投球の中心となるのは、フォーシームとスプリット、そしてスイーパーだ。Baseball Savantの2026年の球種データでは、フォーシームが約40%、スプリットが約35%、スイーパーが約15%を占める。これらを軸に、シンカー、カーブ、スライダーも組み合わせて打者を攻略している。
フォーシームは打者に速球を意識させるための基準となる球種だ。今永は球速だけで圧倒するタイプというより、球の軌道や高低を利用して打者のタイミングを外す投手として知られる。速球を意識させたうえで、落差のあるスプリットを低めに投じることができれば、空振りやバットの芯を外した打球を誘いやすい。
スイーパーも、打者のバットの軌道から外れる変化を生み出す球種だ。複数の球種を同じ腕の振りから投げ分け、打者が球種を見極める時間を短くすることが、今永の奪三振能力を支えている。
2026年の奪三振率は、打者の打席数に対する三振の割合で24.6%。9イニング当たりの奪三振数を示すK/9も約9.0だった。前年の奪三振率20.6%から改善しており、空振りを取る力を取り戻したことが数字に表れている。
ただし、三振が取れることだけで先発投手の評価が決まるわけではない。今永にとっての課題は、長打や本塁打による失点を抑えながら、長いイニングを安定して投げることだ。打者が速球やスプリットへの対応を進めたとき、球種の組み立てやコースをどう変えるか。ここに、2027年以降もMLBで高い評価を得るためのポイントがある。

【経歴と転機】北九州からDeNA、そして2023年WBC優勝へ
今永昇太は1993年9月1日、福岡県北九州市八幡西区に生まれた。左投左打の投手で、北筑高校、駒澤大学を経て、2015年のドラフトで横浜DeNAベイスターズから1位指名を受けた。2016年にプロ入りし、2023年までDeNAの先発投手として活躍した後、ポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指した。
キャリアの主な節目を整理すると、次のようになる。
- 2016年:DeNAでプロデビュー。NPBでのキャリアをスタート。
- 2019年:NPBで13勝を挙げ、先発投手としての存在感を強めた。
- 2023年:セ・リーグ最多の174奪三振を記録。WBCでは日本代表の優勝に貢献。
- 2024年:MLBデビュー。15勝3敗、防御率2.91を記録し、オールスターにも選出された。
- 2025年:9勝8敗、防御率3.73。負傷による離脱も経験し、シーズン後は契約をめぐる選択が注目された。
- 2026年:32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77、174奪三振でメジャー3年目を終えた。
2023年の最多奪三振は、今永のキャリアを語るうえで欠かせない実績だ。NPB公式記録によると、同年のセ・リーグで174奪三振を記録し、2位の髙橋宏斗の145を大きく上回った。DeNAも2023年10月5日、今永の最多三振奪取投手賞受賞を公式に発表している。単に速い球を投げるのではなく、打者との駆け引きによってアウトを積み重ねる能力が評価されたシーズンだった。
同年のWBCでも、今永は日本代表の一員として大きな役割を担った。決勝の米国戦では先発を務め、日本は3対2で勝利して世界一に輝いた。大谷翔平が最後の打者を打ち取った試合として知られるが、優勝までの過程で先発陣が担った仕事も忘れてはならない。今永にとって2023年は、NPBで個人タイトルを獲得し、国際舞台でも実力を示した重要な年となった。
【カブスでの評判】「投げる哲学者」と呼ばれる理由
今永昇太の代名詞となっている「投げる哲学者」という呼び名は、独特の野球理論や、試合後の論理的な受け答えに由来する。日刊スポーツの2024年の報道によると、カブスの入団発表時にはジェド・ホイヤー編成本部長がこの愛称を紹介した。米国メディアから理由を問われた今永は、自身の武器がまだ完成していないと考え、野球に限らず日々学び続けている姿勢が呼び名につながったのかもしれないと説明している。
この姿勢は、投球の組み立てにも表れている。三振を狙うべき場面と、球数を増やさず打たせて取るべき場面を区別する考え方は、先発投手としての効率を追求するものだ。三振は確実性の高いアウトの一つだが、すべての打者から三振を奪おうとすれば、球数が増えて長いイニングを投げにくくなる。今永は、打者の力量や状況を踏まえて配球を組み立てることの重要性を語ってきた。
カブスでの評価も、好成績だけを並べて語れるものではない。2024年は15勝、防御率2.91という鮮烈なデビューを飾った一方、2025年には負傷と後半戦の不安定さを経験。2026年は先発としての稼働力と奪三振数を回復させたが、防御率は3.77だった。MLB公式のシーズン分析でも、2026年に向けて球種の使用割合を見直すなど、投球内容を調整する取り組みが報じられている。
米メディアの評価にも、こうした長所と課題の両面が反映されている。2026年シーズンを総括したノース・サイド・ベースボールの記事は、今永に「B-」の評価を与えた。奪三振率の改善や、先発として継続的に登板した点を評価する一方、被本塁打や打順が一巡した後の対応を課題として挙げている。これは一媒体の評価であって、カブス関係者やファン全体の総意ではない。しかし、現在の今永が「実績のある先発投手」であると同時に、「さらなる改善を求められる投手」でもあることを示す見方だ。
つまり、「投げる哲学者」という愛称は、単に言葉選びが巧みな選手という意味ではない。自分の投球を客観的に振り返り、課題を分析し、次の登板に向けて修正を続ける姿勢こそが、この呼び名を支えている。結果が出た試合だけでなく、失点した試合の後に何を変えるのか。その積み重ねが、メジャーで長く投げ続けるための土台となる。

【プロの結論】2027年の今永昇太を左右する評価基準と今後の展望
2026年の今永昇太を評価する際、最も重視したいのは「奪三振能力」「制球力」「長いイニングを投げる力」の三つだ。2026年は174奪三振を記録し、前年から奪三振率を改善させた。与四球も37と比較的少なく、制球面は引き続き強みとなっている。一方、失点を抑える指標では2024年の水準に戻っていない。今後は、空振りを取る能力を維持しながら、打者に長打を許す場面を減らせるかが焦点となる。
もう一つ重要なのが、契約と去就だ。今永は2025年オフ、カブスのクオリファイング・オファーを受諾し、2026年を1年契約でプレーした。MLB公式報道では、2026年シーズン終了後にフリーエージェント市場へ向かう見通しが示されている。カブスが再契約を選ぶか、別球団が獲得に動くかは、契約条件や球団の先発補強方針によって変わる。現段階で特定球団への移籍や残留を確定事項として扱うことはできない。
カブスにとって今永の価値は、単年の勝利数だけでは測れない。2026年に32試合へ先発し、174回1/3を投げたことは、ローテーションを維持するうえで意味が大きい。先発投手が故障などで離脱すれば、救援陣の負担やチーム全体の運用にも影響が出る。安定して登板できる投手は、奪三振や防御率とは別の面でもチームに貢献する。
一方、契約交渉で高い評価を得るには、被本塁打を減らし、試合中盤以降も打者を抑える能力を示す必要がある。速球とスプリットの組み合わせが機能しても、打者がタイミングを合わせ始めた段階で配球を変えられなければ、失点が増える可能性がある。2026年に見せた奪三振能力の回復を、どれだけ防御率の改善につなげられるかが、次のシーズンの重要な判断材料になる。
今永の今後を評価する際は、次の基準で成績を見ると分かりやすい。
- 防御率:3点台後半から改善し、より安定して失点を抑えられるか。
- 奪三振率:2026年に回復した24.6%前後の水準を維持できるか。
- 制球力:四球を抑え、無駄な走者を出さずに投球できるか。
- 被本塁打:長打を許す頻度を減らし、失点の大きな波を抑えられるか。
- 稼働力:年間を通して先発ローテーションを守り、十分な投球回数を確保できるか。
この基準で見ると、今永はすでにメジャーで先発として戦えることを証明している。ただし、2024年の成績を毎年再現できる段階に到達したと判断するには、さらなる検証が必要だ。2026年は、奪三振能力と稼働力を取り戻した一方、失点抑制には改善の余地を残したシーズンだった。2027年に向けては、その二つの成果と課題をどう結びつけるかが問われる。
【今永昇太】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今永昇太の2026年の成績は?
A1:2026年はシカゴ・カブスで32試合に先発し、11勝10敗、防御率3.77、174奪三振、WHIP1.10を記録しました。投球回数は174回1/3です。2025年から奪三振数を回復させた一方、防御率は2024年の2.91には届きませんでした。
Q2:今永昇太のDeNA時代の通算成績は?
A2:2016年から2023年までのNPB通算成績は165試合、64勝50敗、防御率3.18、1021奪三振です。2023年にはセ・リーグで174奪三振を記録し、最多奪三振のタイトルを獲得しました。
Q3:「投げる哲学者」と呼ばれる理由は?
A3:独自の野球理論と、試合や自身の投球を論理的に分析する姿勢が由来です。今永自身も、まだ完成していないと考える武器を磨くため、日々学び続ける姿勢が愛称につながったのかもしれないと説明しています。
まとめ:今永昇太の実績と今後の動向を見極める
今永昇太は、DeNA時代に64勝、1021奪三振を積み重ね、2023年のWBC優勝とセ・リーグ最多奪三振を経て、2024年にMLBへ挑戦した。メジャー1年目には15勝3敗、防御率2.91という好成績を残し、2026年も11勝、174奪三振を記録。先発投手としての実力と、シーズンを通じて投げ続ける力を示した。
一方で、防御率3.77という2026年の数字は、今後も改善を続ける必要があることを示している。奪三振率や制球力を維持しながら、被本塁打を減らし、試合中盤以降の失点を抑えられるか。2027年の去就と新シーズンの成績を判断するうえでは、勝敗だけでなく、こうした投球内容の変化を追うことが重要だ。
「投げる哲学者」の強みは、完成した投手だと自負することではなく、自身の課題を見つけ、修正を続けるところにある。2026年は復調を示す材料と改善すべき点の両方が表れたシーズンだった。次の契約と新たなシーズンで、今永がどのような投球を見せるのか。これまでの実績に加え、防御率、奪三振率、制球、稼働力の推移を追うことが、その実力を正しく見極める手がかりとなる。 (出典: 今 永 昇太(Yahoo!ニュース))