棒高跳び世界記録は6m31!デュプランティス更新の軌跡と歴代記録を徹底解説
2026年10月現在、男子棒高跳びの世界記録は6m31。スウェーデン代表のアルマンド・デュプランティスが、2026年3月12日にスウェーデンのウプサラで樹立した記録です。2025年9月の東京世界陸上で達成した6m30を、わずか1cm上回りました。ワールドアスレティックスの公式記録によって、6m31は2026年7月に公認されています。
1912年に初めて男子の世界記録が公認されてから、棒高跳びはポールの素材と跳躍技術の進化によって記録を伸ばしてきました。なぜ6mを超える高さに到達できるのか。歴代世界記録保持者の歩み、屋内と屋外の記録の違い、グラスファイバー製ポールの仕組み、女子の世界記録との比較まで、2026年の最新情報を基に解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 世界記録:男子はデュプランティスの6m31。2026年3月12日にスウェーデン・ウプサラで達成。
- 記録更新の歴史:1912年の初公認から、竹や金属のポールを経て、しなやかな複合素材のポールが記録向上を支えてきた。
- 記録を見るポイント:屋内・屋外の区別だけで判断せず、公認状況と競技会の公式記録を確認することが大切。
【2026年最新】棒高跳び世界記録は6m31!達成日と場所を解説
男子棒高跳びの世界記録を保持しているのは、スウェーデンのアルマンド・デュプランティスです。2026年3月12日、ウプサラのIFUアリーナで開催された「モンド・クラシック」で、6m31をクリアしました。
ワールドアスレティックスの競技結果によると、デュプランティスは5m65、5m90、6m08を順調にクリアし、その後、バーを6m31に設定。最初の試技で成功し、自身が持っていた世界記録を1cm更新しました。この大会は、本人の名前にちなんだ競技会であり、開催地のウプサラは彼の生まれた街でもあります。
この記録は当日の速報だけにとどまりません。ワールドアスレティックスは2026年7月23日付の世界記録公認に関する発表で、デュプランティスの6m31を正式に公認しています。したがって、2026年10月時点で男子棒高跳びの世界最高記録を調べるなら、6m31が基準になります。
東京世界陸上の6m30から、わずか1cmの更新
6m31の意味を理解するには、2025年の東京世界陸上を振り返る必要があります。
2025年9月15日、東京・国立競技場で開催された世界陸上の男子棒高跳び決勝で、デュプランティスは6m30に成功しました。世界陸上の公式レポートによると、この跳躍によって自身の世界記録を更新し、男子棒高跳びで初めて6m30の大台を突破。世界選手権では3大会連続の優勝を達成しました。
東京で6m30、翌年3月にウプサラで6m31。記録の差は1cmですが、棒高跳びではバーに身体が触れて落下すれば失敗になります。すでに世界最高水準の高さを超えた選手が、さらに1cm高いバーを越えるには、助走の速度、踏み切り、ポールの選択、空中での身体操作を高い精度でそろえなければなりません。
なお、6m31はデュプランティスにとって通算15回目の世界記録更新に当たります。毎回大幅に高さを伸ばすのではなく、1cm単位で記録を積み重ねていることも、近年の世界記録更新を理解するうえで重要なポイントです。
【歴代推移】1912年の初公認から6m31までの世界記録保持者
男子棒高跳びの世界記録が初めて公認されたのは1912年です。ワールドアスレティックスの競技種目解説によると、最初の記録保持者は米国のマーク・ライトで、記録は4m02でした。初めて4mを超えた跳躍でもあります。
その後、コーネリアス・ウォーマーダムやブライアン・スターンバーグらが記録を伸ばし、1980年代から1990年代にはセルゲイ・ブブカが世界記録を次々に更新しました。2010年代以降はルノー・ラビレニとデュプランティスが記録の水準を押し上げています。
主な記録の節目をまとめると、次のとおりです。数値は各時代の代表的な世界記録であり、すべての公認記録を網羅した一覧ではありません。
| 時期 | 選手・出来事 | 記録・歴史的意義 |
|---|---|---|
| 1912年 | マーク・ライト(米国) | 4m02。男子世界記録の初公認。 |
| 1942年 | コーネリアス・ウォーマーダム(米国) | 4m77。1957年まで破られなかった長期記録。 |
| 1963年 | ブライアン・スターンバーグ(米国) | 5m00。人類初の5m突破。 |
| 1972年 | シェル・イサクソン(スウェーデン) | 5m51。5m50の壁を突破。 |
| 1984~1994年 | セルゲイ・ブブカ | 世界記録を14回連続で更新し、屋外で6m14に到達。 |
| 2014年2月15日 | ルノー・ラビレニ(フランス) | 6m16。屋内で樹立し、当時の世界記録を更新。 |
| 2020年 | アルマンド・デュプランティス | 6m18。ラビレニの記録を更新し、新時代を切り開く。 |
| 2024~2025年 | デュプランティス | 6m24、6m27、6m28、6m29と段階的に更新。 |
| 2025年9月15日 | デュプランティス/東京世界陸上 | 6m30。世界選手権の決勝で新記録を樹立。 |
| 2026年3月12日 | デュプランティス/ウプサラ | 6m31。2026年10月時点の男子世界記録。 |
ブブカ、ラビレニ、デュプランティスが築いた記録の時代
歴代記録保持者のなかでも、セルゲイ・ブブカの功績は大きな意味を持ちます。1984年から1994年にかけて男子世界記録を14回連続で更新し、1985年には6mを突破。1994年には屋外で6m14を記録しました。長年にわたって棒高跳びの到達点を示す数字となったのが、この6m14です。
2014年にはフランスのルノー・ラビレニが、ウクライナのドネツクで6m16を成功させ、ブブカの記録を上回りました。さらに2020年、当時20歳のデュプランティスが6m18を記録。以降、世界記録の更新はデュプランティスを中心に進み、2024年から2026年にかけても1cm単位の更新が続きました。
この推移から見えてくるのは、世界記録が単純に年々同じ幅で伸びているわけではないということです。素材技術によって大きく記録が動いた時代もあれば、世界最高水準の選手が細かな技術改善を積み重ねる時代もあります。現在の6m31は、長い競技史と用具の進化、選手個人の技術が重なった到達点です。
【屋内・屋外の違い】6m31はなぜ世界記録として認められるのか
棒高跳びの記録を調べていると、「屋内世界記録」と「屋外世界記録」という表記に出会うことがあります。これは、記録が生まれた競技施設の違いに由来します。しかし、屋内で出た記録だから世界記録として認められない、というわけではありません。
ワールドアスレティックスの記録制度では、1998年以降、屋根のある施設でも屋根のない施設でも、規則を満たせば世界記録を樹立できる仕組みが適用されています。ただし、このルールは過去の記録に遡って適用されたわけではありません。そのため、歴史的な記録一覧では屋内と屋外の区別が残っています。
6m31の記録は屋内で達成された
2026年3月12日の記録会場は、スウェーデンのウプサラにあるIFUアリーナです。ワールドアスレティックスの記録一覧では屋内施設での記録として表示されていますが、6m31は男子棒高跳びの世界記録として公認されています。
一方、ブブカの6m14は屋外で樹立された記録でした。2014年にラビレニが屋内で6m16を成功させた際には、当時の屋外記録を上回ったことが大きく報じられました。屋内・屋外を問わず世界記録を認めるルールの適用によって、競技施設の違いよりも、世界で最も高いバーを越えた記録そのものが重視されるようになっています。
世界記録を調べる際に確認したい3つのポイント
記録の数字を正しく理解するには、次の3点を確認すると混乱しにくくなります。
- 記録の高さ:6m31なのか、過去の6m30や6m29なのか。
- 達成日と会場:2026年3月12日のウプサラなのか、2025年9月15日の東京なのか。
- 公認状況:大会の速報値なのか、ワールドアスレティックスが公認した世界記録なのか。
なお、屋内と屋外では風や天候、気温、施設環境などの条件が異なります。それでも、施設の違いだけを理由に世界記録の価値を判断するのは適切ではありません。公式記録と競技規則を基準にすることが大切です。

【ポール素材の進化】グラスファイバーはなぜ6m超の跳躍を可能にしたのか
棒高跳びの世界記録を語るうえで、ポールの素材は欠かせません。現在の競技では、選手の助走で生み出したエネルギーをポールのしなりと反発力につなげることが、高い跳躍を実現する仕組みの一つになっています。
TDK Techno Magazineの棒高跳び解説によると、初期にはヒッコリーやモミなどの木材が使われ、その後、竹や金属が用いられました。1960年代初頭にはグラスファイバー製ポールが登場し、記録の伸びに大きな変化が生まれました。
木材、竹、金属、複合素材へと進化
木製ポールはしなりや反発力に限界があり、記録はおおむね2~3m程度にとどまっていました。竹製ポールの普及によって、軽さと柔軟性を生かした跳躍が可能になり、記録は4m台へと伸びます。
その後、金属製ポールも使用されましたが、強度がある一方で、重さや曲げやすさに課題がありました。そこに登場したのが、ガラス繊維を樹脂で強化したグラスファイバー製ポールです。軽さと柔軟性を両立しやすく、曲げたときの挙動を設計によって調整できることが、棒高跳びとの相性を高めました。
グラスファイバー製ポールの普及後、1962年にはそれまで限界とされていた高さを超え、翌1963年には5m突破が実現しました。1985年にはブブカが6mの壁を越えています。ポールの素材が競技記録に大きく影響したことを示す代表的な歴史です。
グラスファイバー製ポールの仕組み
グラスファイバー製ポールは、ガラス繊維を樹脂で固めた複合材料です。一般にGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)と呼ばれます。製造方法や繊維の構成などによって、ポールの硬さや曲がり方を調整できます。カーボンファイバーを使ったCFRP(炭素繊維強化プラスチック)なども、複合素材の選択肢です。
跳躍の流れを簡単に整理すると、次のようになります。
- 助走:選手が加速し、運動エネルギーを生み出す。
- 突き刺しと踏み切り:ポールをボックスに差し込み、身体を上昇させる動作へ移る。
- ポールのしなり:ポールが曲がり、エネルギーの一部が弾性エネルギーとして蓄えられる。
- ポールの復元:ポールが元の形に戻る力を利用して、身体を上方へ押し上げる。
- クリアランス:身体を回転させながらバーを越え、安全にマットへ着地する。
ただし、ポール自体が選手を自動的に高く飛ばしてくれるわけではありません。助走速度、踏み切りの位置、握る高さ、ポールの硬さ、身体を引き上げるタイミングなどがかみ合って初めて、素材の性能を十分に引き出せます。
6m31という記録は、優れた道具だけで達成できる高さではありません。複合素材の性能を最大限に活用する身体能力と、極めて精密な技術があってこそ実現する数字です。
【女子棒高跳び世界記録との比較】男子との差は何mある?
男子の6m31と比較される女子棒高跳びの世界記録は、ロシアのエレーナ・イシンバエワが2009年8月28日にスイスのチューリヒで樹立した5m06です。ワールドアスレティックスの女子世界記録一覧でも、この記録が世界最高記録として掲載されています。
男子と女子の世界記録を単純に比較すると、その差は1m25です。棒高跳びでは、男女ともポールの反発力を利用する点は共通していますが、記録の比較では競技の歴史や選手の身体特性、競技人口、トレーニング環境など、複数の要素を考慮する必要があります。
女子棒高跳びの世界記録の歴史は男子よりも新しく、世界記録の推移では1990年代以降、ダニエラ・バルトバ、エマ・ジョージ、ステイシー・ドラギラ、イシンバエワらが記録を伸ばしました。エマ・ジョージは1997年に4m50を突破し、イシンバエワは2005年に5mの壁を越えています。
イシンバエワは2008年に5m05、2009年に5m06と記録を伸ばし、その後も世界最高記録は更新されていません。男子の世界記録がデュプランティスによって2020年代に繰り返し更新されているのとは対照的です。
ただし、女子の記録が長期間更新されていないことだけで、競技の進歩が止まったと判断することはできません。世界記録は、選手の競技水準や競争環境、用具の適合、試技の成功率などが重なった結果です。男子と女子の記録はそれぞれの競技史の中で評価する必要があります。

【プロの結論】世界記録の数字だけでは見えない棒高跳びの本質
棒高跳び世界記録の歴史から読み取れるのは、記録更新が一つの要因だけで起きるものではないということです。素材技術の進化、選手の身体能力、助走や踏み切りの技術、競技会での試技の成功が組み合わさって、世界最高記録が生まれます。
2025年の東京世界陸上で6m30を達成し、2026年3月に6m31へ更新したデュプランティスの歩みは、その好例です。わずか1cmの更新でも、世界記録としての価値は変わりません。むしろ、すでに限界に近い高さで記録を伸ばすには、失敗を避けながら技術を細かく調整する必要があります。
よくある誤解1:屋内の記録は屋外より価値が低い
屋内と屋外では環境が異なりますが、屋内で樹立した記録も、競技規則を満たして公認されれば世界記録になります。デュプランティスの6m31は屋内施設で達成されましたが、ワールドアスレティックスが正式に公認した男子世界記録です。
よくある誤解2:ポールを改良すれば誰でも高く跳べる
ポールの性能は重要ですが、選手に合わない硬さや長さでは、かえって跳躍の妨げになることがあります。適切なポール選びには、助走速度、体重、握る位置、技術レベルなどを考慮する必要があります。用具の進化は記録向上を支える要因の一つであり、選手の技術を置き換えるものではありません。
よくある誤解3:1cmの更新は小さな進歩にすぎない
棒高跳びでは、バーの高さを上げるほど成功の難度が増します。6m30から6m31への更新は数字上では1cmですが、世界記録保持者がさらに高いバーを越えたという明確な成果です。記録の更新幅だけで選手の達成を評価するのではなく、到達した高さと公認記録としての意味を理解することが重要です。
世界記録を正確に知りたい読者にとっては、ワールドアスレティックスの記録一覧、競技会の公式結果、記録公認の発表を照合する方法が確実です。速報記事で見た数字が、正式な世界記録として認められているかを確認すれば、屋内・屋外の表記や過去の記録との混同も防げます。
【棒高跳び世界記録】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、男子棒高跳びの世界記録は何mですか?
A1:6m31です。アルマンド・デュプランティスが2026年3月12日にスウェーデンのウプサラで達成し、ワールドアスレティックスが同年7月に公認しました。
Q2:デュプランティスはいつ、どこで6m31を達成しましたか?
A2:2026年3月12日、スウェーデン・ウプサラのIFUアリーナで開催されたモンド・クラシックです。2025年9月15日の東京世界陸上で樹立した6m30を1cm更新しました。
Q3:棒高跳びの世界記録は屋内と屋外で別々なのですか?
A3:1998年以降の規則では、屋内・屋外のどちらでも条件を満たせば世界記録を樹立できます。歴史的な記録には施設の区別が残っていますが、2026年の6m31は屋内で達成された正式な男子世界記録です。
Q4:女子棒高跳びの世界記録は何mですか?
A4:5m06です。エレーナ・イシンバエワが2009年8月28日にスイスのチューリヒで樹立しました。2026年10月時点でも、この記録が女子の世界最高記録です。
Q5:棒高跳びで6mを超えられるようになった理由は何ですか?
A5:グラスファイバーやカーボンファイバーなどの複合素材によって、軽さとしなやかさを両立したポールが使えるようになったことが大きな要因です。ただし、実際の跳躍には助走速度、踏み切り、身体操作、ポール選びなどの技術も欠かせません。
まとめ:棒高跳び世界記録の最新情報と今後の注目点
2026年10月現在、男子棒高跳びの世界記録はアルマンド・デュプランティスの6m31です。2025年9月15日に東京世界陸上で6m30を達成し、2026年3月12日にウプサラで6m31へ更新。ワールドアスレティックスによる公認も済んでいます。
1912年にマーク・ライトが4m02で初の男子世界記録を樹立して以来、棒高跳びは木材、竹、金属、グラスファイバー製ポールへと用具が進化し、記録を伸ばしてきました。ブブカの6m14、ラビレニの6m16、そしてデュプランティスの6m31という流れは、競技の技術革新と選手の能力向上を象徴しています。
今後の注目点は、デュプランティスが6m31を超える新記録を達成するかどうかです。世界記録の更新を追う際は、記録の高さだけでなく、達成日、会場、屋内・屋外の区別、公認状況を合わせて確認すると、棒高跳びの歴史と現在地をより正確に理解できます。 (出典: 棒高跳び 世界 記録(Yahoo!ニュース))