バレーボールワールドカップ2023の結果と日程は?五輪予選との違いを徹底解説
2023年の「バレーボールワールドカップ」は、男女日本代表がパリ2024オリンピックへの出場権を懸けて戦った重要な国際大会です。女子大会は2023年9月16日~24日、男子大会は9月30日~10月8日に開催され、東京の国立代々木競技場 第一体育館を舞台に熱戦が繰り広げられました。
ただし、2023年大会には知っておきたい大きな違いがあります。日本で親しまれてきた「ワールドカップバレー」という名称が使われていた一方、競技上の主目的はパリ五輪予選でした。男子日本代表は大会中に出場権を獲得し、女子日本代表は翌2024年に世界ランキングによって出場権を手にしています。2026年現在の大会名称の変更も踏まえ、日程、出場国、全試合の結果、五輪出場条件まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 大会の位置づけ:2023年大会はパリ2024五輪予選を兼ねた大会で、各プールの上位2チームに出場権が与えられた。
- 日本代表の結果:男子は5勝2敗で2位となり五輪出場権を獲得。女子は5勝2敗の3位で直接の出場権を逃したが、2024年に世界ランキングで出場を決めた。
- 2026年時点の注目点:2027年からFIVBの世界選手権が「ワールドカップ」に改称される予定で、2023年大会と名称・大会制度を区別して理解する必要がある。
【最大の違い】2023年大会は従来のワールドカップと何が違った?
2023年大会を理解するうえで最も重要なのは、大会名と競技上の役割を分けて考えることです。日本で開催された大会の正式名称は「FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023」。英語では「FIVB World Cup Japan / Road To Paris Volleyball Qualifier 2023」と案内されました。
主催は国際バレーボール連盟(FIVB)。日本バレーボール協会(JVA)とフジテレビジョンなどが共催し、パリ2024オリンピックの出場権を争う予選として実施されました。したがって、2023年大会は従来のワールドカップのように大会独自の世界王者を決めることよりも、五輪出場権の獲得が最大の目標だった点が特徴です。
旧ワールドカップは、1965年に男子の第1回大会が開催され、1973年には女子大会も始まりました。オリンピック、世界選手権と並ぶ主要国際大会として知られ、日本では長年にわたって開催されてきた歴史があります。FIVBの大会記録では、旧ワールドカップの大会は2019年まで確認できます。
2023年は、その歴史ある名称を日本での大会呼称に残しながら、五輪予選という役割を前面に出した大会でした。世界ランキング上位の代表チームが8チームずつのプールに分かれ、総当たり戦を行い、各プールの上位2チームがパリ五輪への切符を獲得する方式です。
つまり、「ワールドカップという名前だから、従来と同じ形式の世界大会だった」と考えるのは正確ではありません。大会の実態を把握するには、名称だけでなく、出場権の配分方法と大会規則を確認することが大切です。

【日程・会場・出場国】男女大会の基本情報を整理
2023年大会は男女ともに8チームが参加し、日本は男女の試合を東京で開催しました。女子大会は9日間、男子大会も9日間の日程で行われ、休養日を挟みながら各チームが7試合を戦いました。
JVAの大会概要によると、女子は日本、ブラジル、トルコ、ベルギー、ブルガリア、プエルトリコ、アルゼンチン、ペルーの8チーム。男子は日本、アメリカ、スロベニア、セルビア、トルコ、チュニジア、エジプト、フィンランドの8チームでした。
| 項目 | 女子大会 | 男子大会 |
|---|---|---|
| 開催期間 | 2023年9月16日~24日 | 2023年9月30日~10月8日 |
| 日本の会場 | 国立代々木競技場 第一体育館 | 国立代々木競技場 第一体育館 |
| 参加チーム数 | 8チーム | 8チーム |
| 日本のプール参加国 | 日本、ブラジル、トルコ、ベルギー、ブルガリア、プエルトリコ、アルゼンチン、ペルー | 日本、アメリカ、スロベニア、セルビア、トルコ、チュニジア、エジプト、フィンランド |
| 試合方式 | 8チームによる1回総当たり戦 | 8チームによる1回総当たり戦 |
| 五輪出場権の条件 | プール上位2チーム | プール上位2チーム |
| 日本の最終順位 | 3位、5勝2敗 | 2位、5勝2敗 |
男女とも日本が入ったプールは、全8チームがそれぞれほかの7チームと対戦する総当たり戦でした。女子のほかのプールは中国とポーランド、男子のほかのプールはブラジルと中国が開催地となり、世界各地で予選が同時進行しました。
なお、女子の参加国と男子の参加国は同じではありません。日本とトルコは男女両方の大会に参加しましたが、それぞれのプールで対戦相手や順位争いの構図が異なっていました。
【男子・女子の日本代表結果】全14試合と最終順位を振り返る
日本代表の成績は、男女ともに5勝2敗でした。しかし、女子は3位、男子は2位。わずか1つの順位の違いが、2023年大会における五輪出場権の明暗を分けました。
女子日本代表:5連勝からの連敗で3位
女子日本代表は初戦のペルー戦から5試合連続でストレート勝ちを収め、好スタートを切りました。ところが、終盤のトルコ戦とブラジル戦で敗れ、最終順位は5勝2敗の3位。五輪出場権を大会中に獲得することはできませんでした。
- 9月16日:日本 3-0 ペルー
- 9月17日:日本 3-0 アルゼンチン
- 9月19日:日本 3-0 プエルトリコ
- 9月20日:日本 3-0 ブルガリア
- 9月22日:日本 3-0 ベルギー
- 9月23日:日本 1-3 トルコ
- 9月24日:日本 2-3 ブラジル
JVAの公式試合報告によると、最終戦のブラジル戦はフルセットにもつれ込む接戦でした。日本は第2セットと第4セットを奪いましたが、最終セットを落として2-3で敗戦。勝てば五輪出場権を獲得できる大一番を逃しました。
女子プールの最終順位は、1位トルコ、2位ブラジル、3位日本。日本は5試合連続で勝利しても、五輪出場権を得られる2位以内には届かなかったのです。
男子日本代表:スロベニア戦の勝利で五輪出場決定
男子日本代表も5勝2敗で大会を終えましたが、女子とは異なり2位に入りました。大きな転機となったのは、10月7日のスロベニア戦です。日本は3-0で勝利し、プール2位以内を確定させてパリ2024オリンピックの出場権を獲得しました。
- 9月30日:日本 3-2 フィンランド
- 10月1日:日本 2-3 エジプト
- 10月3日:日本 3-0 チュニジア
- 10月4日:日本 3-0 トルコ
- 10月6日:日本 3-0 セルビア
- 10月7日:日本 3-0 スロベニア
- 10月8日:日本 2-3 アメリカ
JVAの公式発表によると、スロベニア戦は25-21、25-22、25-18のストレート勝ちでした。石川祐希選手や西田有志選手らを擁する日本は、強豪を相手にサーブと守備を機能させ、五輪出場権を自力でつかみました。
翌日の最終戦ではアメリカに2-3で敗れましたが、すでに出場権を確保していたため、五輪への道が閉ざされることはありませんでした。男子の最終順位は1位アメリカ、2位日本、3位スロベニアです。
この大会の結果から分かるのは、勝利数だけでは順位を判断できないということです。女子と男子は同じ5勝2敗でも、直接対決を含むプール内の順位によって結果が異なりました。五輪予選では、どの試合で勝つかが出場権を左右する重要な要素だったのです。
【パリ五輪出場権】男子は予選突破、女子は世界ランキングで獲得
パリ2024オリンピックのバレーボール競技には、男女それぞれ12チームが出場しました。開催国フランスには自動出場枠が与えられ、残る11枠は五輪予選と世界ランキングを組み合わせて決定する仕組みでした。
FIVBとJVAが公表した出場権獲得の仕組みは、大きく2段階に分かれていました。
- 第1段階:2023年の五輪予選。男女各24チームが3つのプールに分かれ、各プール8チームで総当たり戦を実施。各プールの上位2チーム、合計6チームが出場権を獲得する。
- 第2段階:2024年の世界ランキング。ネーションズリーグ(VNL)2024の予選ラウンド終了時点の世界ランキングを基に、未出場の5チームを選ぶ。大陸間の出場機会を確保するため、まだ出場チームがない大陸の国が優先された。
つまり、2023年大会で3位以下になっても、五輪への道が完全に閉ざされたわけではありませんでした。ただし、2023年の予選で出場権を獲得するほうが、その時点でパリ行きを確定できるという大きな利点がありました。
男子は2023年10月に出場権を獲得
男子日本代表は10月7日のスロベニア戦に勝利し、2位以内を確定させました。これは2024年の世界ランキングによる追加枠を待たず、2023年の五輪予選で出場権を獲得したことを意味します。
JVAは、この結果によって日本が東京2020大会に続く2大会連続のオリンピック出場を決めたと発表しています。日本男子にとっては、五輪への切符を自力でつかんだ重要な節目となりました。
女子は2024年6月に世界ランキングで出場権を獲得
女子日本代表は2023年大会で3位となり、トルコとブラジルに続く順位で大会を終えました。そのため、2023年の五輪予選では出場権を獲得できませんでした。
しかし、2024年6月14日、JVAは女子日本代表が世界ランキングによってパリ2024オリンピックの出場条件を満たしたと発表しました。VNL 2024の予選ラウンドの成績が世界ランキングのポイントに反映され、日本はランキングによる出場枠を獲得しました。
この経緯は、「2023年のワールドカップバレーで3位だった女子日本代表は五輪に出場できなかった」という理解が誤りであることを示しています。正確には、2023年大会では出場権を獲得できず、2024年に世界ランキング経由で出場権を得たということです。
【放送・注目選手】フジテレビ中継と石川祐希・西田有志・髙橋藍
2023年大会は、フジテレビ系が日本戦全14試合を地上波独占生中継しました。番組の公式案内では、男女とも日本戦を夜7時から放送するスケジュールが告知されていました。
女子大会は9月16日から24日まで、男子大会は9月30日から10月8日まで開催され、日本の試合をテレビで追いやすい編成となっていました。男女それぞれの五輪出場権が懸かる大会だったことも、放送上の大きな見どころでした。
なお、この日程は2023年当時の放送実績です。2026年に同じ番組が同じ日程で放送されるという意味ではありません。過去の試合を探す場合は、フジテレビの大会関連番組情報やJVAの公式試合記録を基に確認するのが確実です。
男子の注目選手は石川祐希・西田有志・髙橋藍
男子日本代表では、石川祐希選手、西田有志選手、髙橋藍選手が注目を集めました。それぞれの攻撃力に加え、サーブ、ブロック、レシーブを組み合わせたチーム全体の戦い方が、五輪出場権獲得を支えました。
特に、スロベニア戦のストレート勝ちは、強豪との直接対決で結果を出す必要があった場面での勝利でした。個々のスター選手の活躍だけでなく、相手の攻撃を抑えながら得点機会を作るチーム戦術にも注目すべき大会だったといえます。
女子日本代表では、古賀紗理那選手らが攻撃の中心を担いました。大会序盤の5連勝は日本の実力を示すものでしたが、終盤のトルコ戦とブラジル戦では、世界トップクラスの相手に対する対応力や勝負どころでの得点力が問われました。
大会を振り返る際は、勝敗だけでなく、強豪国との試合でどのように得点を重ねたか、終盤の競り合いでどこに差が生まれたかにも目を向けると、結果の意味がより明確になります。

【プロの結論】歴代ワールドカップとの違いと2026年以降の大会制度
2023年大会の歴史的な位置づけを理解するには、旧ワールドカップの開催経緯と、FIVBが進めてきた国際大会の再編を押さえる必要があります。
男子の第1回ワールドカップは1965年、女子の第1回大会は1973年に開催されました。長く日本が開催地となってきたこの大会は、国際バレーボール界を代表する大会の一つでした。FIVBの大会記録では旧ワールドカップは2019年まで開催されており、2023年は従来型の大会とは異なる五輪予選の枠組みで実施されました。
2023年大会を評価する3つの視点
第一に、勝利数と順位を切り離して考えること。女子と男子はともに5勝2敗でしたが、女子は3位、男子は2位という異なる結果になりました。五輪出場権が各プールの上位2チームに限られていたため、直接対決を含む順位争いが極めて重要でした。
第二に、五輪予選の結果と五輪出場そのものを混同しないこと。男子は2023年の大会で出場権を獲得しましたが、女子は2024年の世界ランキングで出場権を獲得しています。大会終了時の順位だけを見て、最終的な五輪出場の有無を判断することはできません。
第三に、大会名称だけで歴史を判断しないこと。2023年の大会は、日本で長く親しまれたワールドカップの名称を残しつつ、パリ五輪予選として開催されました。一方、FIVBは2026年3月、2027年から世界選手権を「FIVB Volleyball World Cup」に改称すると発表しています。
2027年からの新しいワールドカップは、旧ワールドカップの単純な復活と捉えるより、世界選手権を引き継ぐ大会の名称変更として理解するのが適切です。FIVBが発表した新制度では、男女各32チームが参加し、4チームずつのグループ戦から決勝トーナメントへ進む方式が採用される予定です。
さらに、2028年ロサンゼルスオリンピックに向けては、2023年型の独立した五輪予選大会を繰り返す仕組みではなく、2026年の大陸選手権、2027年の世界大会、2028年の世界ランキングを組み合わせる出場権獲得ルートが設けられています。FIVBの発表によると、各大陸選手権の優勝チームに5枠、2027年の世界大会で未出場の上位3チームに3枠、2028年のVNL予選ラウンド終了時点の世界ランキングで未出場の上位3チームに3枠が割り当てられ、開催国アメリカにも枠が与えられます。
この変更を踏まえると、2023年大会は、五輪出場権を獲得するための専用大会が実施されていた時期の重要な記録です。大会名、開催年、出場権の獲得条件をセットで確認すれば、異なる制度の大会を取り違えずに済みます。
【バレーボールワールドカップ2023】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:バレーボールワールドカップ2023はいつ開催されましたか?
A1:女子大会は2023年9月16日~24日、男子大会は2023年9月30日~10月8日に開催されました。日本の試合会場は、東京都渋谷区の国立代々木競技場 第一体育館でした。
Q2:ワールドカップバレー2023で日本代表は何位でしたか?
A2:男子は5勝2敗で2位、女子は5勝2敗で3位でした。男子は10月7日のスロベニア戦でパリ五輪出場権を獲得し、女子は2024年6月に世界ランキングによって出場権を獲得しました。
Q3:2023年大会は従来のワールドカップと同じ大会ですか?
A3:日本での大会名称には「ワールドカップバレー」が使われましたが、競技上の主目的はパリ2024オリンピックの出場権を争うことでした。旧ワールドカップの大会記録は2019年まで確認でき、2023年大会は五輪予選としての性格が強い大会です。さらにFIVBは2027年から世界選手権を「ワールドカップ」に改称する方針を発表しており、年代ごとの大会制度を区別することが大切です。
まとめ:2023年大会の結果と今後の五輪予選を見分けるポイント
バレーボールワールドカップ2023は、男女日本代表がパリ2024オリンピックへの出場権を争った大会でした。男子は5勝2敗の2位で大会中に出場権を獲得し、女子は5勝2敗の3位で予選を終えた後、2024年に世界ランキングによって出場権を手にしました。
2023年大会を正しく理解するうえで重要なのは、従来のワールドカップと五輪予選の違い、各プールの順位決定、そして大会後の出場権獲得ルートです。女子と男子の最終順位が同じ勝利数でも異なったことは、総当たり戦における一戦一戦の重みを示しています。
2026年現在は、2027年の世界大会の名称変更や、ロサンゼルス2028に向けた新しい五輪出場権獲得制度にも注目が集まります。今後の大会情報を確認するときは、開催日程や出場国だけでなく、FIVBの公式大会情報とJVAの日本代表記録を照らし合わせることが、正確な結果と制度を理解するための最も確実な方法です。 (出典: バレーボール ワールドカップ 2023(Yahoo!ニュース))